光回線の卸しのビジネスモデルを表す「光コラボレーションモデル」、略して「光コラボ」を聞いたことがない人はまだまだ多いと思います。
また、名前を聞いたことがあるけど、内容はよくは知らない人も多いのではないでしょうか。
きっと「ドコモ光」「ソフトバンク光」など光コラボ事業者それぞれのサービス名称は知っている人が多いかもしれませんが、「詳しくはよくわからない」「今さら聞けない」と思っているあなたに、光コラボの基礎知識をお伝えしていきますね。
光コラボをきちんと理解していれば、光回線を検討するときに必ず役に立ちますよ。
※表記している価格は税込みです。
「光コラボレーション(光コラボ)」って何?
光コラボレーション(以下、光コラボ)とは、NTT東西が提供している光回線をNTT以外の会社に卸して、それぞれの光コラボ事業者がユーザーに提供できるビジネスモデルのことです。
引用元 NTT東日本公式サイトより
簡単に言うと、NTT以外の事業者がNTTの光回線を別のサービス名称で販売しているサービスということです。
光コラボの最大の特徴は、光コラボ事業者が独自のサービス(スマホとのセット割など)をつけて光回線を提供できることで、私たち消費者はフレッツ光と同じ品質の光回線をよりお得に利用することができるんです。
光コラボの仕組み
今までは、NTT東日本・西日本の光回線とプロバイダを合わせて契約することによってインターネットが利用できました。

ユーザーはNTTとプロバイダの2社と契約する必要があり、問い合わせ窓口も内容によって2社に分かれ、解約も2社で行う必要があります。
光コラボレーションモデルの場合は、光コラボ事業者がNTTから光回線を借り受けて、光回線とプロバイダをセットでお客さんに提供することができるんです。

BIGLOBEの例でいうと、光コラボ「ビッグローブ光」と契約をするだけで、光回線とプロバイダの両方をBIGLOBEから提供してもらえます。
光コラボのメリット
光コラボのメリットは以下の6つです。
- フレッツ光よりも月額料金が安くなるケースが多い
- 契約先が一社で済む
- 光コラボ事業者の独自サービスを利用できる
- フレッツ光と同等の高品質な光回線が使える
- フレッツ光と同じく全国で使える
- フレッツ光・他社光コラボからの乗り換えが簡単(転用・事業者変更)
フレッツ光よりも月額料金が安くなるケースが多い
フレッツ光は光回線とプロバイダを別々に契約する必要がありますが、光コラボは月額料金にプロバイダ料金が含まれています。そのため、フレッツ光よりも安く利用できることが多いです。
契約先が一社で済む
フレッツ光では光回線とプロバイダを別々に契約する必要がありますが、光コラボでは光回線とプロバイダがセットになって提供されています。
特に光回線に詳しくない人でも契約や解約の手続きが簡単です。
光コラボ事業者の独自サービスを利用できる
フレッツ光にはスマホのセット割はありませんが、光コラボではソフトバンク光やドコモ光など、大手なら大抵スマホのセット割が用意されています。これにより、ネットにかかる費用をさらに節約することができます(セット割がない光コラボもあります)。
(スマホ・格安SIMとのセット割や動画配信サービス、セキュリティ等)
フレッツ光と同等の高品質な光回線が使える
フレッツ光と光コラボは同じNTTの光回線を使用しています。
回線の品質も同じなので、光コラボではフレッツ光と同じ高速な光回線を利用することができます。
フレッツ光と同じく全国で使える
フレッツ光と光コラボの回線は同じなので、光コラボの提供エリアはフレッツ光と同じ全国です。
全国で利用できるため、申し込みの際に提供エリア外で導入できない、ということが少なく、引っ越し先でも提供エリア外にならずに引き続き使えるケースが多いです。
フレッツ光・他社光コラボからの乗り換えが簡単(転用・事業者変更)
フレッツ光から光コラボに乗り換えることを「転用」と言います。また、光コラボから別の光コラボに乗り換えることを「事業者変更」と言います。
転用や事業者変更の場合は、光コラボとフレッツ光の回線は同じNTTの光回線です。光コラボではフレッツ光の回線設備をそのまま使うことができるため、乗り換えにあたって工事が不要で、かつ工事費もかかりません。
光コラボのサービスには何がある?
現在、光コラボの事業者は700社以上あると言われています。
全てを紹介することはできないので、大手の光コラボやよくネットで話題になる光コラボを挙げてみました。
| ソフトバンク光 | ドコモ光 | ビッグローブ光 |
| IIJmioひかり | So-net光プラス | @nifty光 |
| エキサイトMEC光 | エキサイト光 | BB.excite光 Fit |
| GMO光アクセス | GameWith光 | plala GGGG光 |
| 楽天ひかり | DTI光 | @TCOMヒカリ |
| ahamo光 | enひかり | おてがる光 |
| @スマート光 | SION光 | AsahiNet光 |
| ビック光 | U-NEXT光 | Marubeni光 |
| OCN光 ※受付終了 | ぷらら光 ※受付終了 |
他にも光コラボはたくさんあるので、上記はあくまでも一例です。
お使いのインターネットが何か分からない場合は、こちらの記事を参考にしてください。
⇒自分のプロバイダーがわからない時の簡単な4つの見つけ方とは?
光コラボではないサービス
「〇〇光」という名称でも光コラボではないサービスもあります。
auひかり、NURO光、コミュファ光、eo光、メガ・エッグ、ピカラ光、BBIQ、ケーブルテレビの光回線などがそうです。
例えば、auひかりは、NTTからの光回線の卸しではなくてKDDIの自前の光ファイバーの設備を使って提供しているサービスです。
上記の光回線は光コラボではないので、光コラボに乗り換えるとき、あるいは光コラボから乗り換える時には必ず工事が必要になります。
代表的な光コラボを紹介
「光コラボはなんとなくわかったけど、どの光コラボが人気なの?」と思ったあなたに、代表的な光コラボをご紹介しますね。
大手のサービスはTVCMなどのプロモーションも多いので、知っているサービスもあると思います。
ドコモ光
引用元 ドコモ光公式サイトより
「ドコモ光」は、大手携帯キャリアのドコモが提供する光コラボサービスです。
NTTのフレッツ光より月額費用が抑えられるメリットに加えて、ドコモスマホ・ケータイとのセット割「ドコモ光セット割」を組むことでスマホの月額料金を毎月最大1,100円割引してもらえます。(最大20回線)
ドコモユーザーでフレッツ光を使っている人にとっては嬉しい割引だと思います。
プロバイダも23種類から選べるので、今まで使ってきたプロバイダを継続してドコモ光にできるユーザーが多いのもメリットの1つでしょう。プロバイダを継続した場合は、パソコンの接続設定やメールアドレスの変更はありませんので楽ちんです。
ソフトバンク光
引用元 ソフトバンク公式サイトより
ソフトバンクからはCMでおなじみの白戸家を使った「ソフトバンク光」です。
こちらもメリットはドコモ光と似ています。フレッツ光よりも抑えられる月額費用と、スマホや携帯電話がソフトバンクの場合は「おうち割光セット」という割引で、スマホの利用料金も毎月最大1,100円割引となります。
ただし、おうち割光セットは家族だけでなく、同居する恋人やシェアハウス仲間のスマホ代も割引対象です。
この記事の最初でもお伝えしたNTTコム リサーチ 「光コラボレーションモデル」に関する調査結果では、利用している光コラボ事業者は今回ご紹介した「ドコモ光」「ソフトバンク光」の順になっています。
この3サービスは光コラボの中でも認知度は高い方だと思います。また利用を検討している光コラボ事業者では、「ドコモ光」がトップなっているので関心の高さがわかりますね。
引用元 NTTコム リサーチ 「光コラボレーションモデル」に関する調査結果より
引用元 NTTコム リサーチ 「光コラボレーションモデル」に関する調査結果より
「光コラボレーション」の申し込み方法「転用」「事業者変更」って?
光コラボのサービスを調べていると「転用」と「事業者変更」いう言葉を見ることが多いと思います。
ざっくり言うと「転用」や「事業者変更」は申し込み方法のひとつのことです。大きく分けて申し込み方法は3種類あります。
- フレッツ光を使っていない人 ⇒ 「新規」
- フレッツ光を使っていて光コラボに乗り換える人 ⇒ 「転用」
- 光コラボを使っていて別の光コラボに乗り換える人 ⇒ 「事業者変更」
このようになります。
よって、自分で申し込み方法を決めるのではなく、自分の今のネット環境がどの状態なのかによって自動的に決まります。
転用とは?
フレッツ光ユーザーが、光コラボ事業者が提供するサービス(ドコモ光・ソフトバンク光・ビッグローブ光等)に乗り換えることを「転用」と言います。
要は「すでに使っているフレッツ光の回線部分をそのまま使いますよ」ということです。
そのため、「転用」には
・回線工事費用が発生しない。
・フレッツ光の解約金はかからない。
・月額費用が安くなる。
・プロバイダーが同じであれば接続設定も不要
というメリットがあります。
転用の場合は、工事不要、今まで使っていた「お客さまID」や「ひかり電話番号」はそのままというメリットもあります。ただし、回線側の速度プランの変更(200Mbps→1Gbps)や引っ越しなどで移転扱いになった時は例外になるケースもあるようです。
転用の手続き
転用の手続きをするためには、使いたいサービスに申し込む前に「転用承諾番号」という番号をもらわないといけません。スマホや携帯電話のMNP予約番号(番号ポータビリティ予約番号)のようなものですね。
転用承諾番号は、住んでいるエリアのNTT(東日本または西日本)から発行してもらいます。転用承諾番号の受け取り先はこちらです。
| NTT東日本のフレッツ光ユーザー | NTT西日本のフレッツ光ユーザー | |
|---|---|---|
| WEBで取得する場合 | 「転用承諾番号」を取得する 受付時間 8:30~22:00 | 「転用承諾番号」を取得する 受付時間 8:30~22:00 |
| 電話で取得する場合 | 0120-140-202 受付時間 9:00~17:00 (土日・祝日も営業 ※年末年始除く) | TEL: 0120-553-104 受付時間 9:00~17:00 (土日・祝日も営業 ※年末年始除く) |
転用承諾番号を取得すると、使いたい光コラボサービスに「転用」申し込みができるようになります。
ただし、転用承諾番号の有効期限は15日間となっていて、期限が切れてしまったら再発行の手続きが必要になります。
⇒光コラボへ転用時の注意点8つ!乗り換え時のメリットと共に解説!
⇒転用でおすすめの光コラボ6選!フレッツ光からお得に乗り換えよう
事業者変更とは?
すでに光コラボを使っている人が、他の光コラボ(ドコモ光・ソフトバンク光・ビッグローブ光等)に乗り換えることを「事業者変更」と言います。
「すでに使っているNTTの光回線はそのままで、事業者のみ乗り換えることができます。
事業者変更の場合も工事は不要で、工事費も発生しません。
ただ、乗り換え元で加入していたオプションなどは新たに加入する必要があります。
また、乗り換える時期によっては利用している光コラボ事業者で解約金がかかります。
事業者変更の手続き
事業者変更の手続きも転用と同じように、使いたいサービスに申し込む前に「事業者変更承諾番号」という番号の取得が必要になります。
この番号は乗り換え元(ソフトバンク光を使っていればソフトバンク光)で取得できます。
以下に主な光コラボの、「事業者変更承諾番号」取得先を一覧にしましたので参考にしてください。
| 「事業者変更承諾番号」の取得窓口 | |
|---|---|
| ソフトバンク光 | 0800-111-2009 <10:00~19:00> |
| ドコモ光 | 0120-800-000 (局番なし)151※ドコモ携帯から <9:00~18:00> コールセンター事前予約 ドコモショップ来店予約 |
| OCN光 | 0120-506-355 <10:00~18:00>※年末年始を除く |
| So-net光プラス | 0120-45-2522 <9:00~18:00> |
| ビッグローブ光 | 0120-907-505(無料) 03-6479-5716(有料)※携帯電話、IP電話の場合 <9:00~18:00(365日受付)> |
| ぷらら光 | マイページ |
| DTI光 | MyDTI |
| @nifty光 | 03-6625-3265 <10:00~17:00> ※契約者本人からの連絡が必要 |
| IIJmioひかり | 会員ページ |
| エキサイト光 | マイページの申込受付フォームから |
| 楽天ひかり | 0120-987-300 <9:00~18:00(年中無休)> |
⇒事業者変更って何?乗り換え時のメリット・注意点と手続き方法を解説
⇒光コラボの乗り換えおすすめランキング!お得に事業者変更する方法
まとめ
いかがでしたか?
これで、「光コラボってこんな感じなんだ!」とわかってもらえれば幸いです。また別の記事でおすすめの光コラボサービスや、光コラボのメリット・デメリットなども書いていこうと思います。
今すでにフレッツ光や事業者変更を使っているけど、もっと料金が安くならないかな、と考えている人はこれを機会に乗り換えを検討してみるのも良いのではないでしょうか。




